戦後という呪い

 安倍首相が靖国参拝したことについて「安倍はバカだ。中国を怒らせてどうするんだ」といった人と喧嘩をした。彼が言うには、中韓に批判的な私のような人間が増えると戦争になるのだそうだ。私が、国としての在り方とか、歴史問題に関して話をしても、その人は聞く耳を持たない。私の言う歴史は、日本に都合のいいように書かれた偏った歴史だそうだ。

 同じ日本に生きているのに全く会話が通じない。こんな時ひどい無力感に襲われる。彼は、なぜか日本にもいいところがあるという話や、大東亜戦争は侵略が目的だったのではない話をすると、いきなり火がついたように怒り出すことがある。私の知っている歴史の話に聞く耳を持たないだけでなく、自分で勉強してそれを知る気もなさそうだ。彼にとっての真実は、昔、学校で習った歴史の授業、あるいは書物、あるいはテレビや雑誌で少々聞きかじった話がすべてのようだ。何しろ、南京大虐殺で何百万人も日本人は中国人を殺したなど、中国人でさえ言わない怖ろしいことを言い出すのだ。

 ただ、彼が特殊な人間かと言ったらそうではないのだろう。普段、歴史にも政治にも関心がない人ならば、なんとなく、昔、先生に教わったことが正しくて、なんとなく、マスコミが言っていることが正しいように思っている。そして、なんとなく日本人は戦争で悪いことをしたのだから、ずっと謝り続けて、アメリカの庇護下にあればよいのだと思っているのかもしれない。

 彼は、日本は戦争に負けた、それが全てだ、という。彼は私が危険思想の持ち主のように言うが、どちらが危険な考えだろうか。戦争に負けたから、謝り続け、他国の支配下にいなければならないのなら、それをやめるためにはもう一度戦争をして勝つしかないではないか。憎しみが戦争を生む、と彼は言うが、戦争は憎しみで起こるものだろうか。宗教戦争や民族間の争いならまだしも、日本はそんな戦争を他国とする理由が全くない。靖国参拝で中国が怒るというが、私はとてもそうとは思えない。誰がいつ靖国に参拝したとしても、心から傷ついている中国人が本当にいるのだろうか。たたけるネタとしてたたいているだけではないのか。戦争とはそもそも国益のぶつかり合いで発生するものではないのか。それにこちらが戦争をする気がなくても、起ってしまうのが戦争ではないのか。

 戦争など誰も望まない。私はそうならないためにはどうしたらいいかを考える。そのためには、周辺国のことも、歴史も知らなければならないと思う。それなのに、それについて語ることすらも戦争につながるという人がいる。戦争で戦った人のみならず、その孫である私たちまでこれほど根強く、戦後という呪いにかけられているのか。暗澹たる気持ちになってしまった。
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Author:yumi
富山市在住。夫と息子、猫2匹と暮らす会社員。

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